福島第一原発の事故で全村避難を余儀なくされた飯館村の酪農家たちを追ったドキュメンタリー。 豊かな自然に囲まれた福島県相馬郡飯館村は、かつてはブランド牛の生産地として知られていた。しかし2011年3月の東日本大震災によって起きた原発事故とその後の避難指示により、村民の多くが暮らしと生業を失う事態に。2017年3月には避難指示が解除されたが、6年という歳月は長く、帰村した村民は約2割にとどまった。 長年にわたりパレスチナの女性たちを取材してきた古居みずえ監督が、飯館村の酪農家の女性たちを約10年にわたって記録。飯館村へ通いながら故郷に戻れる日を待ち続けた中島信子さん、牛と共に新天地に移住した原田公子さん、先祖代々の土地と故郷を守るため新たなチャレンジに取り組む長谷川花子さんの3人を中心に、故郷と生業、家族の間で揺れ動く女性たちの心情を丁寧にすくい取った。
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